<外航貨物保険の料率>
Q1.保険料率とはなんですか。
Q2.保険料率は、どこに表記してあるのですか。
Q3.保険金額はどのようにしての決められるのですか。
Q4.保険料と保険金額はどのように計算されますか。
Q5.戦争料率表のH/Cとは何ですか。


<外航貨物保険の期間>
Q1.「通常の輸送過程以外の保管」とは、どういう場合をいうのでしょうか。
Q2.インコタームズ等の契約に従い保険の始期が変わるとありますが、具体的にどのようにかわるのでしょうか。
Q3.インコタームズ上のEXW(工場渡し)契約の場合は、具体的にいつの時点で保険は開始されるのでしょうか。
Q4.海上危険・戦争危険・ストライキ危険のそれぞれの補償期間を教えてください。


<外航貨物保険の補償>
Q1.ICC(A)オールリスク条件で、補償されない損害はありますか。
Q2.輸入コンテナ貨物でデバンをしたら、コンテナの床がフォークの爪を刺したような形跡があり、床がはがれていました。外航貨物海上保険でこの損害を補償されますか。



外航貨物保険の料率

Q1.保険料率とはなんですか。

A1.外航貨物海上保険の保険料率は、海上(マリン)危険、戦争危険およびストライキ等危険を補償する対価である保険料の割合です。

保険料率は、保険金額に対してパーセント表示されます。表示方法は、「100円に付き○○銭」となりますので、

たとえば料率が30銭ならば表示は「0.30%」(実際の計算値は ⇒ 0.3 ÷ 100 = 0.003 )という表記になります。



Q2.保険料率は、どこに表記してあるのですか。

A2.通常は、取引が始まる前の時点で、保険会社からの見積書に保険条件等と併せて記載されています。


Q3.保険金額はどのようにしての決められるのですか。

A3.評価済み証券である外航貨物海上保険の場合は、貨物および貨物に掛かる価格(Cost)、船賃等運送費(Freight)、保険(Insurance)を加算したCIF金額に希望利益10%を加算した額を保険価額として協定しており、保険金額としています。



Q4.保険料と保険金額はどのように計算されますか。

A4.

(1)手計算による方法

①CIFの場合
保険料=CIF×110%×保険料率

②CFR(C&F)及びFOBの場合
Cost=C Freight=F Rate(保険料率)=Rとして、
保険料 = (C+F) ×1.1R ÷ (1-1.1R)
保険金額 = 1.1(C+F) ÷ (1-1.1R)


(2)保険料指数表/保険金額指数表によるもの

保険料 = 特定の保険料率に見合う保険料指数 × (C+F)
保険金額 = 特定の保険料率に見合う保険金額指数 × (C+F)


Q5.戦争料率表のH/Cとは何ですか。

A5.H/Cとは、Held covered at a premium to be arrangedの略で、「別途取決めの保険料で保険を継続する」という意味です。

個別の料率は保険会社に確認してください。



外航貨物保険の期間

Q1.「通常の輸送過程以外の保管」とは、どういう場合をいうのでしょうか。

A1.例えば、下記のようなケースです。

①最終倉庫に搬入する場合に、倉庫料の節約や倉庫の満庫による物量のコントロールのための保税倉庫での保管をした場合は、保税倉庫に搬入された時点で保険は終了します。
②保税上屋やその他の倉庫渡しでの商品売買の場合に、その保税上屋やその他の倉庫に搬入された時に保険は終了します。
③CYやCFSでのフリータイムを利用するために輸入者の意志により保管をした場合に、CY/CFS搬入時に保険は終了します。

例えば、特恵関税利用のために3月中に輸入したにもかかわらず、4月1日まで輸入通関の申告をせずに保管していた場合。



Q2.インコタームズ等の契約に従い保険の始期が変わるとありますが、具体的にどのようにかわるのでしょうか。

A2.基本的な条件であるFOB / CFR(C&F) / CIFで説明します。

インコタームズ2010では、従来の危険の分岐点であった「貨物が本船の舷側欄干(Ship’s Rail)を通過した時点」から「本船の船上に物品を置いた時点」に変更されました。ですから、クレーンで積込み中に貨物が本船または岸壁側に落下した場合は、外航貨物海上保険ではFOB / CFR(C&F)条件では補償対象外となりました。従来は、貿易条件ごとの危険開始特別約款により、本船側に落下した場合は、補償されていました。

FOB / CFR(C&F) / CIFの貿易条件は、在来船輸送を想定して策定されていますので、コンテナ輸送には適していません。このリスクを回避するためには、それぞれ FCA(Free Carrier) CPT(Carriage Paid To) CIP(Carriage and Insurance Paid to)に条件変更をする必要があります。この3条件はコンテナ輸送のための条件で、「丘に上がったFOB / CFR(C&F) / CIF」言われており、運送会社の管理下におかれた時から保険が開始いたします。



Q3.インコタームズ上のEXW(工場渡し)契約の場合は、具体的にいつの時点で保険は開始されるのでしょうか。

A3.EXW(工場渡し)の危険移転の時期については、明記されていません。個別に売買契約上に合意の上、明記するしかありません。

例えば、下記が考えられます。

①売主がコンテナのバンニングを終えた時点。
②コンテナが工場の敷地を出た時点。
③バンニングのためにコンテナが置かれている倉庫内のエプロン(軒先)の前に貨物が置かれた時 などが考えられます。


Q4.海上危険・戦争危険・ストライキ危険のそれぞれの補償期間を教えてください。

A4.それぞれ下記のようになります。

<海上危険・ストライキ危険>
この保険の対象となる輸送の開始のために輸送車両またはその他の輸送用具に保険の目的物を直ちに積込む目的で、保険の目的物が最初に動かされた時に開始※1し、通常の輸送過程にある間継続し「保険証券記載の仕向地の最終の倉庫または保管場所において、輸送車両またはその他の輸送用具からの貨物1個ごとの荷卸しが完了した時」に終了します。

または、上記以前であっても、下記のいずれかに最初に該当した時点で終了する事となります。

①保険証券記載の仕向地到着前にあると仕向地にあるとを問わず、通常の輸送過程以外の保管、または貨物の仕分け、もしくは分配のために使用するその他の倉庫もしくは保管場所において、輸送車両またはその他の輸送用具からの荷卸しが完了した時
②通常の輸送過程以外の保管のために、輸送車両や他の輸送用具またはコンテナを使用することを選んだ時
③最終荷卸港における航洋船舶からの荷卸完了後60日※2を経過した時

※1.保険始期については、売買契約上の貿易建値に準ずる危険の移転時期と保険の始期のいずれか遅い方で保険が開始します。

※2.航空貨物の場合は、荷卸完了後30日を経過した時となります。


<戦争危険危険>
被保険貨物およびその一部についてはその部分が航洋船舶に積込まれた時にのみ開始し、
被保険貨物およびその一部についてはその部分が最終荷卸港または荷卸地において航洋船舶から荷卸される時、
または最終荷卸港または荷卸地に航洋船舶が到着した日の午後12時から起算して15日を経過する時のうち、
いずれか先に生じた時に終了する。

※原則として貨物が水上にある間の危険を補償しています。これを「Waterborneの原則」といいます。



外航貨物保険の補償

Q1.ICC(A)オールリスク条件で、補償されない損害はありますか。

A1.主な免責は下記の通りです。

①貨物の固有の瑕疵による損害   ⇒ 貨物自体の性質や欠陥による損害。
②遅延による損害  ⇒ 本船が遅延して到着が遅れたことによる商品の腐敗損害など。
③通常損害  ⇒  通常の輸送過程での商品の消耗や滅失損害。
④間接損害  ⇒ 貨物自体に損害があり、その結果として二次的に起きた損害。

※All Risksは、All Lossを補償するものではありません。



Q2.輸入コンテナ貨物でデバンをしたら、コンテナの床がフォークの爪を刺したような形跡があり、床がはがれていました。外航貨物海上保険でこの損害を補償されますか。

A2.外航貨物海上保険は、「物」に対する保険ですので、貨物の損害以外の損害は補償されません。

 

ご質問のある方は、こちらよりお願いいたします。
ご質問の内容をホームページに掲載させていただく場合もございますので、ご了承ください。